「書物の森」の中に知的な光が木もれ日のように輝いているスバラシイ本屋さん―東京・池袋ジュンク堂書店で『まち育て幻燈会・おもろい町人(まちんちゅ)のススメ』を開いた(11月23日、19:00~21:30)。
4階の喫茶店空間に4・50人ビッシリ。参加者の中にこのブログで交信のある斉藤哲也さんもこられていて、「『おもろい町人』の本は読んでいましたが、『生』で聞けてとても感激しました」と述べられていた。
絵本“Belonging”、MOMO、赤岡、ユーコートのプログラムは、限られた時間にいささか過剰。おのずとマシンガントークになってしまう。やってはいけないと思いつつ状況がそうさせる。
いただいた反応は多様であった。「笑いあり涙あり(感動して自然と涙がこぼれました)素晴らしい時間を過ごすことができました。『育つまち』というのをひしひしと感じました。建てたら終り、後は知らない、ではなく、一緒に創り一緒に時間を育くんでいく・・・」と女性デザイナー。「私からはじめるまち育て」の呼びかけに対して「システムの変容は個人の実行から」とうけとめてくれた男性大学院生、等々。
この日、驚くべき出会いがあった。僕の高校時代(大阪の三国ヶ丘高校)のバレーボール部の一年後輩の井汲一郎君との高校卒業以来はじめての突然の再開。会った瞬間、50年の歳月のへだたりはたちまち氷解し、まるできのういっしょにバレーボールをしていたかの感覚に見まわれた。
翌日、彼からの次のようなメールが届いた。
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> 延藤 安弘 さま
ほんとうに久しぶりだったのですね。炎天下バレーボール一筋の少年の変貌振りにしばし唖然としてしまいました。口角泡をとばさんばかり舌ももつれんばかりの臨界点から発せられる言葉の適切さと流動性とウイットネスはいずくんぞ来ると。天性の楽観的気質をして現場の実践的難行をよく乗り越えてきたもののみが獲得したきわめて説得的弁舌ではあるまいか。また漫談的パフォーマンスは人間的誠実さがひときわにじみでて確信的言説も下町的ユーモアとペーソスにつつまれ心地よくこころにしみる。50年目の一瞬にこんな時間を得たことは奇遇です。たいへん気持ちのよいつどいでした。またどこかで会いましょう。
井汲一郎
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1,000回とぎれ目のない連続パスの練習をした間柄のせいか(?)、50年ぶりの言の葉のパスワークは、何と絶妙な感嘆の表現であろうか。深謝。
感動のひとときをいただいた参加者の皆様に多謝。
このような場を催していただいたジュンク堂書店と太郎次郎社エディタスの担当者にも謝謝。